スズキ・メソードとは
スズキ・メソードとは、ヴァイオリニスト・教育家の鈴木鎮一(1898-1998)が考案した音楽メソードです。鈴木鎮一は、1930年代から、江藤俊哉氏・豊田耕兒氏など、後に世界で活躍する優れたヴァイオリニストを育てましたが、それらの経験を踏まえ、1946年(昭和21年)、長野県松本市に「松本音楽院」を設立しました。これがスズキ・メソードの出発点です。
鈴木鎮一は、この教室で育った子どもたちと全国を講演と演奏をしてまわり、それに感動した人々の熱望で各地にヴァイオリン教室ができていきました。その後、同じ教育法でピアノ、チェロ、フルートの教室も始まりました。現在、国内では、約2万人の子どもたちが、全国各地の教室で約1,000人の先生のレッスンを受けています。
海外では、1964年の10人の子どもたちによる第1回海外演奏旅行を機に、まずアメリカに広がっていきました。その後も高い評価を受け続け、現在では世界46ヵ国に約40万人にのぼる子どもたちがスズキ・メソードによりヴァイオリンやピアノ、チェロ、フルートなどを習っています。海外では、国内をしのぐ高い評価を得ています。
スズキ・メソードは、音楽のプロを育てることではなく、音楽の練習や活動を通して、お子さんが集中力や豊かな感受性を育み、立派な人間として育つことを一番の目的としています。
スズキの教育法
スズキ・メソードの教育法は、「母語教育法」です。母語が育つときと同じように、生活の中に良い音楽が溢れる環境をつくることから始めます。
スズキ・メソードでは、母語教育を基にした「才能教育五訓」を掲げ、レッスンを行っています。
「才能教育五訓」
1.より早き時期
2.より良き環境
3.より多き訓練
4.より優れたる指導者
5.より正しき指導法
親子で同じ目標に向かって努力する
情報があふれ、ますますあわただしくなっていく現代社会。その中でスズキ・メソードは変わらず「親子で学ぶ」ことを基本としています。楽器が未経験のお母さんでも大丈夫です。一緒にゼロから音楽と親しむことを始めましょう。
お母さんも一緒にレッスンに通い、家では先生となって繰り返してください。楽器を演奏する経験の有無は関係ありません。先生がしたように、言ったように毎日繰り返すことで同じ目標を持ち、「できた!」という喜びを共有できるでしょう。